パッションフルーツの開花・受粉・収穫記録
個々の花の開花~収穫は記録してないので、一番花を最初に収穫、最終花は最後に収穫できたとすると、開花から収穫までの期間は大体75日と思われる。
(2014.6.21撮影)
2013.6 果実3個付き株を購入(6号鉢、870円)⇒ 室内で冬越し ⇒ 2014.4.25 植え替え(8号鉢)
開花
2013年の収穫 5-6月花:3個、9月花:2個
2014年の収穫 5-6月花:5/22 一番花開花、6/25 最終花開花
人工受粉
人工受粉成功(18個)
-幼果の内に落果(4個)=14個(2014.6.25時点)
-幼果落果2個(2014.7.1)-青年果落果1個(2014.7.7)=11個
収穫
8/4:2個収穫(一番花開花より約75日)、8/15:1個、8/16:1個収穫(同約85日)
8/19:2個、8/20:1個収穫(同約90日)、8/31:1個、9/3:1個収穫(同約100日)
9/6:1個収穫(同約105日)、9/10:1個収穫(同約110日)
育て方・肥料・水やりのポイント
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パッションフルーツの栽培期間は、一般的に3~4年(寿命は7年前後)とされています。4年経ったら来年用の苗を挿し木で育苗し、翌年新株に更新すると良いでしょう。
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パッションフルーツは、新しく伸びた新枝に花芽が付きます。花芽は日中の温度が20℃前後になると付き、更に日中の温度が20~25℃になると蕾が開花します。
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30℃以上の気温が続くと、高温障害を起こし、花芽や未熟果を落下させることがあります。花芽が付いても黄色くなって落ちてしまいますので真夏には花が咲かなくなります。
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新枝が大きく展開した後は、チッ素肥料を減らしリン酸分の多い肥料に切り替えることが花芽をつけやすくするポイントとなります。
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水やりは、基本的には鉢土の表面が乾いたら行ないます。気温が高くなる7~8月は、株も旺盛に生育を始めるため、1日2回は水やりするようにします。
水を切らすと、たちまち果実に皺が出来て枝全体に勢いが無くなり、更に進むと多くの花芽が落ちてしまう事がありますので要注意です。
開花~受粉~収穫までの観察(栽培地:横浜、鉢植え)
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パッションフルーツの開花はなかなかユニークで、決まって9時半になると複数の花が一斉に開き始めます。そして10時までには当日咲く予定全ての花が満開になります。
晴れた日の正午前くらいまでに、人工受粉をすると成功率が高いです。花粉は、特に水に弱いので雨の日に人工授粉をしても失敗率upしてしまいます。
人工授粉は、めしべ(上側の3個)の裏側の緑色をした部分におしべ(下側の5個)の黄色の花粉を絵筆や綿棒で付けます。おしべをちぎって直接つけてもOK。高温期に咲いた花や生育不良の花は、花粉がほとんどない場合があります。
開花後1時間たつと、このようにめしべがおしべの方に接近するように寝てきます。この時点で人工授粉をすると成功率は高いです。
開花後1時間たっても、3つのめしべが立ったままでおしべの方に寝てこない花もあります。このような花は結実しない可能性が高いです。
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受粉させた花は、受粉後2日目で受粉が成功したかどうか判断できます。
受粉に成功した花は、めしべの先端が花の先から出ているのが確認できます。花の中のめしべの付け根の緑色の子房が少し大きくなっています。
(8/5開花、受粉後2日目の8/7朝の状態)受粉後3~4日すると可愛い実が顔を覗かせますが、やがてぐんぐん大きくなり1週間後にはピンポン玉ぐらいの大さになり、3週間後にはほぼ最大の大きさになります。
(8/5開花、受粉後3日目の8/8朝の状態) -
受粉に失敗すると、めしべの先端が外に出ないか、出てもしおれています。
花の中をのぞくと、受粉失敗の花は中の子房が黄色くなっていますが、やがて落花してしまいます。
せっかく受粉に成功しても実際に成果になるのは必ずしも100%とはいきません。成育途中で2~3cmの大きさに育っても、水不足、高温障害、生理落果で落ちてしまうことがあります。
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受粉に成功して順調に果実の生育が進むと、夏場で開花後75~90日で収穫期を迎えます。気温が低くなると日数が更に掛かります。
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収穫の目安は、緑色の果実が収穫時期になると、綺麗な紫色に着色し、完熟期を迎えると自然に落果します。
収穫した果実は収穫後、数日(2~4日)置いて表面に少し皺が出た頃が食べごろです。
日ごとに酸が少しずつ抜けていって更に甘く感じるようになりますが、あまり長く置き過ぎると甘味も酸味も抜けたボケた味になります。
左:6/中頃実付き株購入、9/12完熟落果(約90日)
右:9/26開花、翌年1/27完熟落果(約120日)
(参考)
- 奥山隆農園 パッションフルーツ、パッションフルーツの育て方/住友化学園芸
- パッションフルーツの育苗/千葉県、パッションフルーツ苗木の挿し木増殖/筑波大学(pdf)
- パッションフルーツの栽培2019~2014(栽培の手引書(pdf))
- パッションフルーツの緑のカーテン(緑のカーテン/みんなの趣味の園芸)、緑のカーテン/サカタのタネ(緑のカーテン比較表/サカタのタネ)、2013年パッションフルーツ育成回想記
パッションフルーツとは
一般には、あんどん仕立ての鉢物が主流ですが、最近は緑のカーテンとして利用される方も多くなってきました。
- 【別名】:クダモノトケイソウ(くだもの時計草)
- 【性状】:半耐寒性常緑(5℃以上)、つる性多年草
- 【原産地】:ブラジル
- 【開花時期】:5~7月、9~10月の年2回
- 【収穫】:7~9月、1~5月の年2回収穫ができます。緑色の果実が赤紫色に変わり蔓から落ちます。落下した果実を収穫します。
- 【果実】:卵型の赤紫色をした表皮のきれいなくだものです。中身はオレンジ色で、風味(香り)がよく、甘味、酸味等をもった果実です。
- 【食べ方】:半分に切り、オレンジ色をしたゼリー状の果肉をスプーンですくいあげ、種ごと食べる。
- 【パッションフルーツ年間管理表】(出典:栽培の手引書(pdf))
育て方(栽培方法)
- 【置き場所、日当たり】:日当たりの良い場所。半日でもOK。
- 【用土】:水はけのよい土地を好みます。鉢植えは赤玉土(小粒)6、腐葉土2、堆肥2の割合で混ぜた土を使用します。
- 【肥料】:1ヶ月一回、有機配合の発酵固形肥料や緩効性肥料。
- 【病害虫】:ほとんどありません。アリが来ることがありますが害は与えません。
- 【受粉作業】:めしべに直接花粉をつける。絵筆等での受粉が便利です。着果率を高めるために…10~17時頃までに人工受粉をする。
- 【ツルの整理(剪定)】 ツルが伸びすぎた場合は開花期直前でなければ、あまり神経質にならずにいつでも刈り込んで結構です。
- 【冬越し】地植えした苗はコンパクトに刈り込み⇒鉢上げし⇒室内に。5℃以上