栽培カレンダー
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牡丹が樹木であるのに対して、芍薬は草本です。そのため、冬には地上部が枯れてしまい休眠します。
牡丹の台木として使用されますが、シャクヤク自体の花も美しい。芍薬は根が張って大株にならないと立派な花が咲かないので、鉢植えの場合は大きめの鉢に植えます。
- 手入れ
- 1番の問題はボトリチス病(灰色かび病)の防除です。この病菌に侵されると蕾が出ても途中でだめになって咲きません。発芽後から開花までに2回、後に2回ほど、ベンレートなどの殺菌剤を散布して予防につとめます。
- 茎が密生して細いものが増えた株では、力のある太いものを育てるために、日陰にできたやせた茎は思い切ってねじるように抜き取り、残した見込みのある茎を充実させます。
(参考)【タキイネット通販】シャクヤクを育てよう
(NHKテレビ趣味の園芸2011年6月12日放送の概要)
大輪を咲かせる!手入れのコツ
- 芽かき
- 込み合った茎、細い茎、つぼみのない茎など、いらない芽を切り、つぼみがついている太い茎に栄養を集中させる
- また、風通しが良くなり、病害虫の発生を抑える効果もある。
- 切り方は思い切り良く、茎の根元からチョッキン
- 摘蕾(てきらい)
- 脇から出ている蕾は切り取り、1本の茎につき1つだけのつぼみに栄養を集中させる
- 切り方は脇芽の根元からチョッキン
- 鉢植えの場合、3輪から5輪くらいつぼみを残すのが適当
- 花がら摘み
- 満開をすぎて傷み出したら、花を切り取る
- 切り方は、花のすぐ下、花首でチョッキン
- 綺麗な花がもったいないのでまだ切花として楽しみたいという場合は、茎ごと切り取っても良いが、必ず葉を2~3枚残して切ること。光合成で株を充実させるため、葉を全部切り取ってはいけない
- お礼肥
- シャクヤクは肥料食いなので、花が終わったらすぐにお礼肥をする
- 即効性の化成肥料(夏に肥料分を残さないよう、即効性が良い)を、1鉢につき軽く1掴み程度を、表土全体に広がるようぱらぱらっと撒く
- チッソ:リン酸:カリが6:10:5くらいの、リン酸が多い液体肥料でもOK
- 根が傷むので、夏には肥料をやらない
- 秋に涼しくなったら、醗酵油かすなどの有機質肥料をやり、堆肥で株元をマルチングする
- 堆肥でマルチングすることにより、肥料にもなるし根がしっかりと張る
毎年咲かせる!植え替えテクニック
- シャクヤクは何年も楽しめる宿根草。
庭植えにして大株に育てると見事な花がたくさん咲く。 - 植える場所はなるべく半日以上日が当たる日当たりの良い場所(明るい半日陰でも育てられないことはない)
- 植え替えの時期は、涼しくなってきた10月頃
- 地上部は切ってしまって構わない
- 根を傷めないように鉢から取り出し、手で軽く叩いて土を落とす
- 植える穴は根の高さの3倍くらい、幅は根のふた回りくらい大きく掘り、伸び伸びと育つようにする
- 掘り出した土に、堆肥と緩効性化成肥料を混ぜる(シャクヤクは肥沃な土を好むので、掘り出した土が悪い場合は市販の培養土を使う)
- 穴の深さが根の高さと同じくらいになるまで穴に土を戻し、根を中心に置いて土をかぶせる
- ポイントは「浅く植えて土を盛る」10センチほど盛り土をすると水はけがよく、根の張りがよくなる
- 最後に堆肥で表面をマルチングする
- 庭に植えたら5~6年は植えっぱなしにする
鉢植えのまま育てる場合は、3年に1回くらい植え替えをする。
土の入れ替えが目的なので、かならずしもこれまでより大きな鉢でなくても良い